紙すき・紙床(しと)づけ


これが紙すき道具の「漉き簀」(すきす)と「漉き桁」(すきけた)。あわせて「簀桁」(すけた)と呼びます。

繊細な竹のすだれのようなスを、ケタにはめて使います。それぞれ作る紙の大きさにあわせて作られています。写真の簀桁のの大きさは二三判。(二尺×三尺約63×95cm)



紙すき。
漉桁に原料液を汲み込み、 よく揺すって繊維同士を絡み合わせます。

流しずきといわれる漉き方は、ほぼ3段階に分かれています。

1) 初水=うぶみず 最初に少しだけ汲んだ原料をすばやく向こうに流して捨て、紙の表面 を作ります。
(3~4回)
2) 調子 やや多めに汲み込んでゆっくり縦横に揺すって紙の厚さを作ります。
(3~4回)
3) 捨て水 あて(厚さ)がだいたい合ったら、初水と同じように
また少量を汲んですばやく向こうに流します。
これで紙の裏面もきれいになります。
(1~2回)
一枚の紙が漉き上がったら、ケタの手前についている掛け金をはずします。
上ゲタを上げて、下ケタごと簀を持ち上げてななめに傾け、水を切ります。
ケタから簀を持ち上げて、後ろに置いてある「紙床」(しと)に重ねて伏せます。このとき位置がずれないように、紙床の手前に二本の「定規」が立ててあります。
紙が紙床にうつったら、手前から静かに簀をめくってはずします。「紙床づけ」が完了しました。



紙床を横から見たところ。
これで約100枚ほど重なっています。

これを見た人が一様に口走ってしまうこと・・・「おいしそ~!」
ほんと、のし餅みたいですよね。

 


紙床が積み上がったら
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